「うちの子、ゲームばかりしていて大丈夫かしら…」「視力が落ちたり、勉強がおろそかになったりしないかな」。小学生のお子さまを持つ保護者にとって、ゲームとの付き合い方は尽きない悩みの種ではないでしょうか。一方で、頭ごなしに禁止することにも違和感を覚える方は少なくありません。友達との共通の話題になっていたり、夢中になって取り組む姿に感心したり。ゲームには良い面もあるのではないか、そう感じている保護者も多いはずです。この記事では、ゲームが子どもに与える影響について、ポジティブな側面とネガティブな側面の両方を、公的機関のデータを交えながら客観的に整理します。読み終わるころには、お子さまとゲームの上手な付き合い方が見えてくるはずです。ゲームが子どもに与える影響は、決して一面的なものではありません。遊び方や時間、関わり方次第で、学習意欲を高めたり創造力を伸ばしたりする可能性を秘めている一方、健康面や生活習慣への配慮も欠かせません。本記事では、保護者が知っておくべきゲームの影響を多角的に解説していきます。ゲームが子どもに与える「良い影響」とはゲームというと、つい否定的な側面に目が行きがちです。しかし近年の研究や教育現場の実践からは、ゲームが子どもの成長に役立つ側面も数多く報告されています。思考力・問題解決力が育つ多くのゲームには、目の前の課題をクリアするために「どうすればうまくいくか」を考える要素が含まれています。試行錯誤を繰り返しながらゴールを目指す過程で、自然と論理的思考力や問題解決力が鍛えられていきます。特にパズルゲームや戦略シミュレーションゲームは、状況を分析して次の一手を考える力を養います。これは、学校の勉強や日常生活の場面でも役立つ「考える力の土台」となるものです。プログラミング的思考や創造力が伸びる文部科学省は、2020年度から小学校でプログラミング教育(コンピュータに指示を出す考え方を学ぶ授業)を必修化しました。文部科学省「小学校プログラミング教育の手引(第三版)」によると、プログラミング教育のねらいは、プログラミング的思考(物事を順序立てて考える力)を育成することにあるとされています。ゲームを「遊ぶ」だけでなく、自分でつくる体験や、ステージを設計する遊びを通して、こうした力は大きく伸びていきます。集中力やコミュニケーション力にもつながるゲームに夢中になっているとき、子どもは驚くほど高い集中力を発揮します。また、友達と協力して進めるオンラインゲームでは、役割分担や声かけが必要となり、自然とコミュニケーション能力が育まれることもあります。ゲームが子どもに与える「悪い影響」と注意点良い面がある一方で、ゲームとの付き合い方を誤ると健康面や生活面で問題が生じることもあります。保護者として知っておきたいリスクを整理しましょう。視力低下や睡眠への影響長時間画面を見続けることは、視力低下や眼精疲労につながる可能性があります。文部科学省「令和5年度 学校保健統計調査」によると、裸眼視力が1.0未満の小学生の割合は約37.8%にのぼり、長期的に増加傾向にあることが報告されています。また、就寝直前までゲームをしていると、画面のブルーライトや興奮状態が原因で寝つきが悪くなり、睡眠の質が低下することも指摘されています。ゲーム依存症のリスク厚生労働省は、ゲーム依存(ゲーム障害)について情報を公開しており、生活や健康に支障が出るほど没頭してしまうケースに注意を呼びかけています。世界保健機関(WHO)も2019年にゲーム障害を国際疾病分類に正式に追加しました。依存リスクを過度に恐れる必要はありませんが、子どもが自分でやめられない状態が続いていないか、生活全体を見守る視点は欠かせません。学習や生活リズムへの影響ゲームに時間を取られすぎると、宿題や読書、外遊びなどの時間が削られてしまいます。生活リズムが乱れると、朝起きられない、授業に集中できないといった問題にもつながりかねません。重要なのは「ゲームそのもの」ではなく、生活全体のバランスをどう保つかという視点です。公的データから見るゲームと子どもの現状子どものゲーム利用について、客観的な数字から状況を把握することは、保護者が冷静に判断するうえでとても大切です。子どものインターネット・ゲーム利用時間こども家庭庁「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、小学生の平均インターネット利用時間は1日あたり約3時間34分で、その中でも「ゲーム」は最も多い利用目的のひとつとして挙げられています。つまり、現代の小学生にとってゲームは特別なものではなく、生活の一部となっているのが実情です。保護者ができるルール作りの実態同調査では、保護者の多くが「利用時間のルール」「使用するアプリの管理」など、何らかのルール作りを行っていることもわかっています。家庭でのルールがあるかないかで、子どものゲームとの付き合い方は大きく変わってきます。ゲームと上手に付き合うための家庭でできる工夫ゲームの影響を「良い方向」に向けるには、保護者の関わり方が鍵になります。難しく考える必要はありません。日常の中で実践できる工夫をご紹介します。親子で一緒にルールを決める一方的に押し付けたルールは、子どもにとって守りにくいものです。話し合いながら決めることで、子ども自身が納得し、自分で時間を管理する力も育っていきます。ルール作りの基本的なポイントは次のとおりです。平日・休日それぞれの利用時間の目安を決める食事中・就寝前1時間はゲームをしないなど、生活リズムに配慮する宿題や家のお手伝いを終えてから遊ぶ順序を決めるルールを破った場合の対応も事前に決めておくゲームの内容に関心を持つ子どもが何のゲームをどんなふうに遊んでいるのか、保護者が興味を持つことはとても大切です。一緒にプレイしたり、感想を聞いたりするだけでも、子どもは「自分の世界を理解してもらえている」と感じます。「遊ぶ」から「つくる」へ視点を広げるゲームを「ただ消費するもの」から「自分でつくれるもの」へと視点を変えると、影響の質は大きく変わります。自分でゲームをつくる体験は、論理的思考力・問題解決力・創造力を一度に伸ばせる絶好の機会です。近年では、子ども向けのプログラミング教室やゲーム制作教室も全国に広がっており、ゲーム好きをそのまま学びに変えられる環境が整いつつあります。ゲーム好きを「将来の可能性」に変えるという選択肢ゲームが好きという気質は、見方を変えれば大きな才能の芽になります。「禁止する」「制限する」だけでなく、その情熱をどう活かすかという視点も持っておきたいところです。ゲーム制作で身につく力自分でゲームをつくる過程では、企画する力・計画する力・つくり直す力など、これからの時代に必要とされる力が総合的に育ちます。これは学校の勉強だけでは得にくい、実践的な学びです。eスポーツやIT人材としての将来性ゲーム業界やIT業界は今後も人材需要が高い分野とされています。ゲームを通じて培った思考力やデジタルリテラシーは、将来どのような道に進むとしても役立つ財産になります。「好き」を学びに変える環境づくり子どもの「好き」という気持ちは、最強の学びのエネルギーです。それを伸ばせる環境を用意してあげることが、保護者にできる最大のサポートではないでしょうか。まとめ:ゲームの影響は「付き合い方」次第ゲームが子どもに与える影響について、ポジティブとネガティブの両面を見てきました。最後に、保護者が押さえておきたいポイントを3つに整理します。ゲームには思考力・創造力・コミュニケーション力を伸ばす良い面がある一方、視力・睡眠・依存などのリスクもあるため、両面を理解しておくことが大切です一方的な禁止ではなく、親子で話し合ってルールを決め、保護者がゲームの内容に関心を持つことで、影響を良い方向に導けます「遊ぶ」から「つくる」へ視点を広げると、ゲーム好きを将来の可能性へとつなげられますお子さまがゲームに夢中になる姿に、不安と可能性の両方を感じている保護者の方は少なくないはずです。その「夢中になる力」を、自分でゲームをつくる体験へと広げてみませんか。ゲームクリエイター探究講座では、小学1年生~中学3年生のお子さまが楽しみながら本格的なゲーム制作に挑戦できるカリキュラムをご用意しています。プログラミングが初めてのお子さまも、好きを学びに変える第一歩を踏み出せます。まずは説明会で、元任天堂35年勤務の木村眞人先生に質問できるチャンスです。